auの「スマホスタートプラン」は、ガラケーから”はじめて”スマホへ変更する方向けの格安料金プランです。
これまでのスマホスタートプランは3Gケータイから4G LTEスマホへ変更するときだけしか契約できませんでしたが、2020年10月1日以降、4G LTEスマホだけでなく5Gスマホへの変更も対象となりました。
なお、同日から3Gケータイからの変更だけでなく、4G LTEケータイからの変更もスマホスタートプラン対象となっています。
さらに、auスマートバリューの適用有無に関わらず毎月1,078円(税込)から利用できるように変更されました。
本記事では、2020年10月1日から改定されたスマホスタートプランの詳細を解説します。
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スマホスタートプランとは?
概要
スマホスタートプランとは、ケータイ(ガラケー)から”はじめて”auスマホへ切り替える場合、一般的な料金プランよりもはるかに安い月額1,078円(税込)〜利用できる料金プランです。
毎月のデータ利用量に応じて料金が確定する段階制プランとなっており、1GB未満、2GB未満、3GB未満、5GB未満、5GB以上〜20GB未満という5段階に分かれています。
また、通話の利用量に応じて、通話定額ライト2(1回あたりの国内通話5分以内の通話が無料)あるいは 通話定額2(国内通話24時間無料)のいずれかより選択できます。
上記のうち、通話定額ライト2を選択し、かつ月間データ量1GB未満で各種割引を全て適用した場合に最安1,078円(税込)〜利用できる仕組みとなっています。
あまりデータ量を使わない月は安く、多少データ量を使っても比較的安価で抑えられるのがメリットです。
適用条件
スマホスタートプランの適用条件を確認します。
以下の条件をすべて満たすこと
条件①:3G / 4G LTE向け料金プランに加入中のauケータイ (3G /または4G LTE) からの機種変更または持ち込みスマホで契約変更、もしくは他社ケータイからの乗り換え(MNP)手続きをすること。
条件②:条件①を満たした上で「ピタットプラン 4G LTE (s)」または「ピタットプラン 5G (s)」+「通話定額ライト2」または「通話定額2」に加入すること。
特に「持ち込みスマホで契約変更」でもOKということにびっくりします。
適用条件をうまく活用すれば、MNOの格安5G SIMが作れてしまうわけです。
申し込み場所
スマホスタートプランは、auショップまたはau取扱店で申し込み可能です。
現状auオンラインショップでは受付できません。店頭に出向く手間が多少かかりますが、最寄りのauショップなどで手続きをしましょう。
2020年10月1日以降のスマホスタートプランは何が変わったのか?
2020年10月1日、スマホスタートプランの内容ががらっと刷新されました。
変更になった点は、
- 変更前のケータイの種別が増えた
- 変更先のスマホの種別が増えた
- 最安1,078円〜の実現ハードルが下がった
の以上3点です。
新旧比較表は以下のとおりです。
2020年9月30日まで | 2020年10月1日以降 | |
変更前 | auの3Gケータイ または他社ケータイから |
auの3Gケータイ/4Gケータイ または他社ケータイから |
変更先 | auの4Gスマホのみ | auの4Gスマホ または5Gスマホ |
最安実現の難易度 | 高い (auスマートバリューが必要) |
低い (auスマートバリュー不要) |
まず、「①変更前のケータイの種別が増えた」については、10月1日以降、新たにau 4Gケータイからのスマホ移行も対象に追加されました。
そして、「②変更先のスマホの種別が増えた」については、新たにau 5Gスマホへの移行が追加となりました。2020年秋冬モデル以降、登場するスマホがすべて5G端末となっていることを考えると、これは自然な流れと言えます。
さらに、「③最安1,078円〜の実現ハードルが下がった」については、これまで最安料金のクリアの必須条件だったauスマートバリューが、10月1日以降の申し込み対象者は”不要”となります。
とは言っても、新しいスマホスタートプランで月間2GB以上のデータ通信の利用がある場合はauスマートバリューで割引が適用できますので、条件を満たす場合は意識して組んでいきたいところです。
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スマホスタートプランの料金について
ここからスマホスタートプランの毎月の料金体系について確認します。
2020年10月1日以降のスマホスタートプランは、ピタットプラン 5G(s)またはピタットプラン 4G LTE(s)をベースとして、ここに「通話定額ライト2」または「通話定額2」を加えた料金体系となっています。
そこから、「ケータイ→auスマホスタート割」で1年目は毎月3,080円(税込)、2年目以降は毎月1,980円(税込)割引され、さらに、契約者が60歳以上で対象プランや対象機種を契約した場合は「新カケホ割60」で毎月1,100円(税込)割引されます。
つまり「通話定額の選択」または「60歳以上かどうか」という、いくつかの組み合わせによってスマホスタートプランの金額が異なります。
ピタットプラン(5G/4G LTE)+通話定額ライト2の場合
ピタットプラン(5Gまたは4G LTE)に通話定額ライト2(1回あたり5分以内無料通話)を加えた場合のスマホスタートプランは以下の通りです。
(以下すべて税込)
ピタットプラン 5G (s)/ピタットプラン4G LTE (s) | |||||
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超~20GB |
基本料金 (2年契約N) |
3,278円 | 4,378円 | 5,478円 | 6,578円 | 7,678円 |
通話定額ライト2 | 880円 | ||||
auスマートバリュー | – | △550円(永年) |
|||
ケータイ→ auスマホスタート割 | 1年目△3,080円、2年目以降△1,980円(永年) | ||||
最安合計 | 1,078円〜 | 2,178円〜 | 2,728円〜 | 3,828円〜 | 4,928円〜 |
スマホスタートプランで通話定額ライト2を選択する場合、基本料+通話定額ライト2で4,158円〜スタートです。
この金額に月間のデータ利用量、または対象国内通話で1回あたり5分を超過した通話料(30秒あたり22円)が加算されていきます。
そこから、月間データ利用量2GB以上の場合はauスマートバリューで550円割引、ケータイ→auスマホスタート割で1年目は3,080円(2年目以降は1,980円割引)された金額がスマホスタートプランの合計額となります。
データ利用量に応じてデータ定額の金額が確定するという点が厄介ですが、通話定額サービスがついてこの合計価格であれば、格安SIMの相場と大差ありません。
ピタットプラン(5G/4G)+通話定額2の場合
次に、ピタットプラン(5Gまたは4G LTE)に通話定額2(24時間通話し放題)を加えた場合のスマホスタートプランです。
(以下すべて税込)
ピタットプラン 5G (s)/ピタットプラン4G LTE (s) | |||||
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超~20GB |
基本料金 (2年契約N) |
3,278円 | 4,378円 | 5,478円 | 6,578円 | 7,678円 |
通話定額2 | 1,980円 | ||||
auスマートバリュー | – | △550円(永年) |
|||
ケータイ→ auスマホスタート割 | 1年目△3,080円、2年目以降△1,980円(永年) | ||||
最安合計 | 2,178円〜 | 3,278円〜 | 3,828円〜 | 4,928円〜 | 6,028円〜 |
スマホスタートプランで通話定額2を選択する場合、基本料+通話定額2で5,258円〜スタートです。
この金額から月間のデータ利用量に応じて定額料が加算されていきますが、通話料においては対象の国内通話が24時間電話し放題というメリットがあります。
そして、月間データ利用量2GB以上の場合はauスマートバリューで550円割引、ケータイ→auスマホスタート割で1年目は3,080円(2年目以降は1,980円割引)割引された金額が最安合計額となります。
データ利用量に応じてデータ定額の金額が確定するという点が厄介ですが、通話定額サービスがついてこの合計価格と考えれば、格安SIMの相場と大差ありません。
【60歳以上限定】ピタットプラン+新カケホ割60の場合
最後に、ピタットプラン(5Gまたは4G LTE)に通話定額2(24時間通話し放題)を加え、さらに60歳以上限定の「新カケホ割60」を適用した場合の料金シミュレーションです。
(以下すべて税込)
ピタットプラン 5G (s)/ピタットプラン4G LTE (s) | |||||
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超~20GB |
基本料金 (2年契約N) |
3,278円 | 4,378円 | 5,478円 | 6,578円 | 7,678円 |
通話定額2 | 1,980円 | ||||
auスマートバリュー | – | △550円(永年) |
|||
ケータイ→ auスマホスタート割 | 1年目△3,080円(2年目以降△1,980円(永年)) | ||||
新カケホ割60 | △1,100円(永年) | ||||
最安合計 | 1,078円〜 | 2,178円〜 | 2,728円〜 | 3,828円〜 | 4,928円〜 |
契約者(利用者)が60歳以上であれば、スマホスタートプランに「新カケホ割60」という割引を適用して、国内通話24時間通話し放題のスマホスタートプランを最安1,078円〜利用できます。
基本料金+通話定額2の合計5,258円からスタートとなりますが、月間データ利用量2GB以上の場合はauスマートバリューで550円割引、ケータイ→auスマホスタート割で1年目は3,080円・2年目以降は1,980円割引、さらに新カケホ割60で毎月1,100円割引となり、最安1,078円〜という破格のかけ放題プランが誕生します。
スマホスタートプランを構成する「割引の仕組み」を理解する
2年契約Nについて
スマホスタートプランを構成しているピタットプラン 5G (s) /ピタットプラン4G LTE (s)は、どちらも2年契約N対象のプランです。
2年契約Nとは、2年の定期契約を条件に基本料金から毎月187円(税込)割引する仕組みです。なお、更新期間(解約金がかからない期間)以外に解約しても違約金が1,100円(税込)しか請求されません。
解約時の負担金が安いため、大半の方は「2年定期契約による割引あり」、つまり2年契約Nありのプランを選択しています。
関連記事:「auの新料金プラン「2年契約N」へ変更する時の注意点や不明点、疑問を解消する」
通話定額2と通話定額ライト2について
スマホスタートプランは、対象国内通話が24時間いつでも無料になる「通話定額2」、または、1回あたりの対象国内通話が5分以内だと無料になる「通話定額ライト2」のいずれかより選択できます。
「通話定額2」は、月額1,980円(税込)で対象の国内通話が24時間無料で利用できるのが特徴で、料金や時間を気にすることなく通話を利用することが出来ます。
一方、「通話定額ライト2」は、月額880円(税込)で1回あたりの通話が5分以内であれば無料で利用できるのが特徴で、用件だけを伝える程度の短い時間の通話が多いユーザーにとってメリットが大きいプランです。
さらに、通話定額2と通話定額ライト2は通話料が定額となることに加えて、
- お留守番サービスEX(330円)
- 待ちうた(110円〜)
- 三者通話サービス(220円)
- 迷惑電話撃退サービス(110円)
をひとつのパックにした「電話きほんパック(330円)」や、追加で割込通話(200円)もパックにした「電話きほんパック(V)(440円)」の月額使用料が無料となる特典つきです。→auの電話きほんパックと電話きほんパック(V)の違いを徹底解説!
つまり、通話定額2と通話定額ライト2は通話料の定額サービスだけでなく、通話を便利・快適に利用するためのオプションサービスがオールインワンで無料利用できる、という2つのメリットを兼ね備えた通話オプションです。
ちなみに、スマホスタートプランでは通話定額2または通話定額ライト2を契約しない、という選択肢がありません。「通話定額2」または「通話定額ライト2」のうち、どちらかを必ず契約しなければなりません。
関連記事:「auの通話定額2/通話定額ライト2を徹底解説!」
auスマートバリューについて
スマホスタートプランは、auスマートバリュー対象プランです。
auスマートバリューは、auひかりなどの対象固定インターネットとau携帯電話をセットで利用すると、au携帯電話の基本料が割引されるサービスです。
「auピタットプランN」にauスマートバリューを適用した場合、月間データ利用量2GB未満の場合は割引がありませんが、2GB以上の利用は毎月550円(税込)割引されます。
もし現在、他社インターネットを利用している方は、auスマホの切り替えと同時に「auひかり」や「ビッグローブ光」などの対象インターネットへ切り替えておきたいところです。
ケータイ→auスマホスタート割
スマホスタートプランは、「ケータイ→auスマホスタート割」によって基本料から最大1年間は毎月3,080円(税込)割引、2年目以降は毎月1,980円(税込)永続割引されます。
ただし、1回線1回限りの適用となっています。
もし、プランや契約内容変更によって一度割引適用外になると、後から再加入できませんので注意しましょう。
新カケホ割60について
スマホスタートプランの条件を満たし、さらに申し込み時点で60歳以上のシニアの方は「新カケホ割60」という割引が適用されます。
新カケホ割60は、対象条件を満たすと基本料から毎月1,100円(税込)永続割引されます。
対象条件は以下の通りです。
- 契約者(または利用者)が60歳以上
- 対象機種(GRATINA KYV48/AQUOS sense2 かんたん/BASIO4/BASIO3/LG it)を購入・持ち込み契約・利用中のいずれか
- 「ピタットプラン 4G LTE(新auピタットプランN)」+「通話定額2」へ加入
以上の条件をすべて満たすと、国内通話24時間通話し放題のスマホスタートプランを最安1,078円〜という破格の値段で利用できます。
「家族割プラス」は割引対象外だが回線数カウントは対象!
スマホスタートプランは、家族で複数回線利用すると割引される「家族割プラス」の割引対象外プランです。しかしながら、回線数のカウント対象となっています。
つまり、スマホスタートプランのほかに家族が利用しているau回線があれば、その回線とスマホスタートプランの回線を一緒に家族割プラスのグループでまとめたほうが良いです。
そうすることで、スマホスタートプランに割引の恩恵はありませんが、他のプランを契約中の家族回線で割引額がアップする可能性があります。
関連記事:「auの「家族割プラス」を徹底解説!」
すでにスマホスタートプランを適用中の回線は、新制度へ自動移行されるのか?
もしも2020年9月30日以前に旧スマホスタートプラン(auピタットプランN)を契約している場合、10月1日から改定後の料金体系に自動移行されるのか?という点が気になる方もいらっしゃるかもしれません。
auサポートへ確認したところ、旧スマホスタートプラン(auピタットプランN)契約中の回線は改定後の新スマホスタートプラン(ピタットプラン 5G (s) /ピタットプラン4G LTE (s))へ自動で変更とはならないようです。
また、旧スマホスタートプランから新スマホスタートプランへの変更手続きもできなくなっているようです。
つまり、2020年9月30日以前に旧スマホスタートプラン(auピタットプランN)を契約している回線は、今後もそのままプランを維持するか・割高の一般向けプランへ変更するか、どちらかの道しかありません。
ピタットプランは家族が2,3人でauを使うと家族割で値引きされますが、スマホスタートプランのピタットプランでも家族割は適用になるのでしょうかね?
コメントありがとうございます。
本件はもしかすると「家族割プラス」についてでしょうか?
auに直接確認しました。
これまでと同様に10月以降のスマホスタートプランでも、家族複数人契約で基本料が割引される「家族割プラス」は、”割引にはなりませんが回線数カウント対象”にはなるようです。
※ご質問を受けて、家族割プラスの内容についても追記致しました。
わざわざ直接確認までありがとうございます!
はい、家族割プラスのことです。
スマホスタートプランで家族割プラスの割引対象外ということは、人によっては別プランの方が安い場合がありそうですね。
私はau契約上は4Gケータイなのでスマホスタートプランを使ってPixel5への変更を考えてみたのですが、
月6GBくらい使っているのを考えると家族割込みのフラットプラン7プラスの方が安くなりそうです。
スマホスタートプランの対象になって嬉しいと思ったのですが、私にとってはあまり得なプランではなさそうということがわかりました…
スマホスタートプランはデータ量をあまり使わないライトユーザーにとってはメリットが大きいプランだと思いますが、ひ様のようにある程度GB数を必要とする方にとっては選択が難しいですよね。
ちなみに、フラットプラン7プラスは残念ながら2019年9月30日に新規受付終了し、後継のフラットプラン7プラスNも2020年6月1日に新規受付終了しております。
(auの料金改定は流れが早すぎて困ります…)
となれば、スマホスタートプランで長期間安く運用していくというのもアリかもしれません。
Pixel5めちゃくちゃ良いですね!羨ましいです!笑
いずれにしても、ひ様が満足のいく切り替えができることを祈っております。
一般料金体系で7GB以上使う場合は無制限プランにするしかないが、スマホスタートプランのみ20GBまでのプランがある。
7GB以上使うが無制限に使いたい訳じゃないので20GBプランはとても嬉しい。
自分は3Gケータイと4Gスマホの2台持ちだったが、
3Gケータイを5Gスマホ(Xperia 5 Ⅱ)にしてスマホスタートプランにし、4Gスマホは解約しようかと思っている。
たぬき様コメントありがとうございます。
この金額で20GBまで速度制限なしで利用できるのは良いですよね!
お持ちの3Gケータイから納得度の高い契約変更ができることを願っております。