SNSカウントフリープランで代表的な「auフラットプラン7プラス」は、2019年6月1日にスタートしました。
それから4か月後、2019年10月1日に「auフラットプラン7プラスN」へ名前を変えて生まれ変わります。
後発のプランには「N」が記されています。
auフラットプラン7プラスNは料金やスペックはそのままで「解約金1,000円化」した、ユーザーにとってメリットの多いグレードアップしたプランと言えそうです。
詳細を解説していきます。
- SNSカウントフリーとは?
- MVNO(格安SIM/格安スマホ)のカウントフリープランとの比較したメリット
- なぜプランの名前が変わるのか?
- カウントフリーでプライバシーは守られるのか?
- auフラットプラン7プラスNの提供開始時期
- カウントフリーの対象SNSは4つ
- 対象SNS4つでもカウントフリーにならない対象は要注意
- 速度制限は300kbpsは引き継がれるのか?
- auフラットプラン7プラスNの料金スペック
- auフラットプラン7プラスNの通話定額オプション
- auフラットプラン7プラスNの最安料金は?
- 家族割と家族割プラスは異なる割引サービスです
- ネットはauひかりでまとめてauスマートバリューをつかえばもっとお得に
- auフラットプラン7プラスN(2年契約N)へプラン変更するときの不明点まとめ
SNSカウントフリーとは?
カウントフリーとは、特定アプリを利用する際にデータ量の消費をカウントしない仕組みです。
例えば、現在2GBのプランを契約していると仮定して、SNSアプリで1GB利用すると、残りデータ量は1GBとなります。しかし、カウントフリープランなら対象となるSNSアプリのデータ量をカウントしませんので、SNSアプリをどれだけ利用しても残りデータ量は2GB余したまま高速通信の利用を続けることができます。
auフラットプラン7プラスNの場合、通常7GBは高速通信が利用できるプランですが、Instagram等の対象SNSアプリを利用した場合に限り、データ利用にカウントしません。対象SNSをメインで利用するユーザーはカウントフリーで余った7GBのデータ量を他のアプリにそのまま活用できるメリットがあります。
一方、LINEやYoutubeやWEB閲覧など、カウントフリー対象外サービスを利用する場合は、7GBのデータ量が消費されますので注意が必要です。
MVNO(格安SIM/格安スマホ)のカウントフリープランとの比較したメリット
2019年9月現在、MVNO(格安SIM/格安スマホ)を利用しているユーザーは日本国内の全ケータイ契約者数のうち約18%まで拡大していることが明らかになっています。
つまりケータイを利用している10人に約2人はMVNO(格安SIM/格安スマホ)を利用している計算です。2015年のMVNO(格安SIM/格安スマホ)利用者割合は約4%程度でしたが、たった4年で急激に成長しました。
ここまで一気に成長した背景に、カウントフリープランの提供が全国のユーザーに選ばれているという見方があります。
例えば、格安SIMを提供しているLINEモバイルでは、自社サービスのLINEと人気SNSアプリをカウントフリーで提供して、ここ数年で一気に伸びてきているMVNOのひとつです。
一方、MVNO(格安SIM/格安スマホ)では通信速度が不安定という課題が残されています。
MVNO(格安SIM/格安スマホ)はMNO(ドコモ/au/ソフトバンク)から電波を借りて運用していますが、電波の許容範囲に限界があるため時間帯や利用状況によって通信速度が遅くなってしまう傾向にあります。
カウントフリー対象SNSを利用するにしても、画像や動画データを読み込む場合にはある程度の通信速度が必要ですので、「料金が安くても満足に使えない」という声も多数あがっています。
基地局を直接運用しているauではMVNO(格安SIM/格安スマホ)と比較すると満足の高い安定した通信速度が保たれています。
安定した通信品質を提供するauでSNSカウントフリープランを利用できるようになりました。
なぜプランの名前が変わるのか?
ユーザーにとって、料金プランの名称が変わるのは本当にややこしいです。しかし、プランの名前が変わるのはきちんと理由があります。
その理由は「総務省とケータイ事業者のお付き合いがあるから」です。
ドコモ/au/ソフトバンク/(楽天)が利用・運用しているケータイの電波には周波数という仕組みを用いて通話やデータ通信をしています。周波数は、総務省が一元管理しており、国や総務省の判断で各事業者に割り振られているのです。
総務省の意に反してしまえば、将来周波数を割り振ってもらえなかったり、最悪の場合周波数を取り上げられてしまう可能性もあります。
つまり、総務省とケータイ事業者は主従関係なのです。
2019年10月の消費増税を前に、国は「国民のケータイの負担が大きいからケータイ各社は料金プランを4割ほど安くしないさい」と指示。指示に応えたプランが出た直後に、追加して「解約金1,000円が妥当だ」「2年契約の有無の差額は170円程度が妥当だ」という指示を、後出しで振りかざしました。
この背景から、ケータイ各社は2019年6月に割安の料金プラン「auフラットプラン7プラス」をリリースし、後出しじゃんけんの影響で2019年10月から解約金1,000円で2年契約の有無で差額170円のプラン「auフラットプラン7プラスN」へ修正したわけです。
結論、auは総務省の指示に従って2019年6月1日に「auフラットプラン7プラス」をリリースし、たった4か月で「auフラットプラン7プラスN」という後発のプランへ切り替えるしかありませんでした。
これがユーザーに混乱を与えることになった要因です。
せめてもの救いはプランの後に「N」をつけて、ユーザーの混乱を避けるよう工夫された点でしょうか。
カウントフリーでプライバシーは守られるのか?
auフラットプラン7プラスNは対象SNSをカウントフリーで気になるのが「ユーザーが利用しているアプリが通信事業者に判別できてしまう」という点です。
電気通信事業法で、通信事業者は「通信の秘密」を守りなさいと定められています。個人情報保護の観点で守秘義務があるのです。
ケータイ会社はユーザーが利用しているアプリを見分ける為に、アプリ利用時の一部の信号を機械的に識別し、カウントフリー対象として識別しています。もちろん、何のアプリを利用しているか?という情報だけ識別しているようで、具体的な細かい情報までは識別していません。
しかし、カウントフリープランは、ユーザーが利用しているアプリ自体がケータイ事業者に識別されているリスクを考えておかなければなりません。
auフラットプラン7プラスNの提供開始時期
2019年10月1日より受付開始です。
いよいよauからも2019年10月以降、2年契約時の解約金が1,000に設定される料金プランがスタートします。
しかし、既に2年契約でプランを契約しているauユーザーは10月以降、自動的に解約金1,000円のプランに自動移行されるわけではありません。
つまり、auフラットプラン7プラスNが提供開始された後でも、ユーザー自身で新しい「N」のプランへ変更しなければ、ずっと解約金9,500円の2年契約プランが引き継がれます。
解約金1,000円のプランへ切り替えたい場合は、プラン変更の申し込み手続きが必ず必要です。
関連記事:「2019年10月1日にauから解約金1,000円の新プランが登場/新auピタットプランNを含む「2年契約N」6プランをまとめます」
カウントフリーの対象SNSは4つ
auフラットプラン7プラスNでカウントフリー対象のSNSは4つです。
Twitter、Instagram、Facebook、+メッセージの4アプリです。
特にツイッター、インスタグラム、フェイスブックはタイムラインを流し見しているうちにあっという間にデータを消費してしまうこともあります。
auフラットプラン7プラスNであれば、これらのデータ量はカウントフリーです。どれだけ利用してもデータ量をカウントしません。
つまり、SNSを頻繁に利用しているユーザーにとって対象SNSのデータ消費を気にせず思いっきり楽しめる点がメリットです。
対象SNS4つでもカウントフリーにならない対象は要注意
対象SNSでもカウントフリーにならないケースがあるのは注意しておくべきです。
前アプリ共通 | VPN(Virtual Private Network)、プロキシサーバを介した通信/外部リンク、外部サーバへの接続/非公式アプリ利用時の通信/海外での利用(国際ローミング通信)/Wi-Fiとモバイルデータ通信の同時接続および接続切り替えが発生した場合/3G通信での利用/テザリングでの利用/動画・音楽の送受信 |
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Messengerの利用 | |
GIF画像の投稿・再生を利用 | |
+メッセージ | アプリ内のSMS送信時(SMSは有料) |
対象SNSアプリでも、動画・音楽・GIF画像などの容量が大きいファイルの通信は、カウントフリー対象にはなりません。SNSでタイムラインを閲覧していると、よく動画やGIF画像が表示されます。さらにこれらの再生はアプリの基本設定では「再生する」仕組みなっていることが多い為、注意が必要です。
つまり、カウントフリーと思って利用していても動画・音楽・GIF画像を知らず知らずのうちに再生してしまい、データ量を消費してしまう罠があるのです。
auフラットプラン7プラスNでカウントフリーを賢く利用したい場合は、動画などのデータは「Wi-fi時のみ再生」か「再生しない」という設定に切り替えて利用しましょう。
速度制限は300kbpsは引き継がれるのか?
2019年6月1日から提供されている(旧)auフラットプラン7プラスでは、2019年9月18日正午以降の利用において対象SNSのデータカウントフリーになりました。
auフラットプラン7プラスNでも、2019年10月1日以降引き続き、対象SNSはデータカウントフリーが約束されています。
また、7GBを超過した際の通信速度も9月18日正午以降、128kbps→300kbpsに変更となりました。
これまで速度制限がある場合は、異常なほど通信速度がおそく不便でしたが、300kbps程度のスピードが約束されていればLINEの文章や文字のやりとりはストレスが少なく利用できそうです。
auフラットプラン7プラスNでもauフラットプラン7プラス同様、速度超過時300kbpsが約束されているか現在不明ですが、正式な発表を待ちましょう。
auフラットプラン7プラスNの料金スペック
2年契約なし | 5,650円 |
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2年契約あり | 5,480円 |
auフラットプラン7プラスNは通常料金5.650円、2年契約適用時5.480円です。双方のプランの金額差は170円です。さらに、更新期間以外の解約金は1,000円へ変更となります。
これまでの(旧)auフラットプラン7プラスでは通常料金6.980円、2年契約適用時5.480円でした。金額差は1,500円ほどあり、更新期間以外の解約金は9,500円でした。
auフラットプラン7プラスNは、旧プランよりも2年契約有無の金額差が少なく、それでいて解約時の負担金も8,500円下がり、なおかつ2年契約時は新旧金額差は無いのです。
つまり、auフラットプラン7プラスNを2年契約を適用していれば、基本料金はそのまま、解約時の負担金が安く収まるプランへ切り替えることができるわけです。ユーザーにとっては金額メリットの大きいプランへ改定されました。
しかしながら、上記のプランに通話料金は含まれておりません。通話料金は通話量に応じて請求される体系であり、通話定額はオプションサービスとして別途申し込むことで定額にすることが可能です。
auフラットプラン7プラスNの通話定額オプション
auフラットプラン7プラスNの通話料金は発信時30秒あたり20円発生します。
通話頻度が多いユーザーには通話定額オプションが提供されています。
通話定額 | 月額1,700円で国内通話が24時間かけ放題 |
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通話定額ライト | 月額700円(初回12ヵ月は500円)で1回あたりの通話5分以内なら国内通話24時間かけ放題 |
いずれのプランも国内通話が定額ですが、国際電話/ナビダイアル(0570)/船舶電話/衛星電話など一部有料となる通話対象がありますので、注意しておきましょう。
auフラットプラン7プラスNの最安料金は?
auフラットプラン7プラスNは最安3,480円~利用できます。この最安料金は各割引を全て満たした場合の金額です。内訳は以下の通り。
(プラン/割引名称) | (金額) |
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auフラットプラン7プラスN(2年契約あり) | 5.480円 |
通話定額オプション | なし |
家族割プラス | 3名以上△1,000円(2名は△500円) |
auスマートバリュー | △1,000円 |
合計金額 | 3,480円 |
最安の料金で利用するには、家族や世帯全体でau回線にまとめるのが一番手っ取り早いです。また、自宅の固定通信もauひかりなどの事業者にまとめることで、家族のau回線すべてにauスマートバリューが適用される為、大変お得です。
例えば、家族3名でauひかりを利用している場合、家族割プラス最大1,000円×3回線、auスマートバリュー最大1,000円×3回線で合計で最大6,000円分の割引があります。
つまり、auフラットプラン7プラスを最安3,480円で利用する為には、家族割プラス3名以上で組み、auスマートバリューを適用するのが前提条件となります。
家族割と家族割プラスは異なる割引サービスです
今回のauフラットプラン7プラスで必ずチェックすべき割引が「家族割プラス」です。
家族割プラスとは、対象プランに加入されている同居の家族の人数に応じて、月々の料金を割り引く仕組みです。
auフラットプラン7プラスNの割引額は以下の通りです。
同居家族2回線 | 永年500円割引 |
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同居家族3回線以上 | 永年1,000円割引 |
家族割プラスのグループ形成する条件は、同一住所に住んでいる家族です。グループは2~10回線分までまとめることが出来ます。
基本的に同一住所ではない家族と家族割プラスをまとめることはできませんが、「auスマートバリュー」い加入していれば、離れて暮らす家族(50歳以上の家族限定)と家族割プラスのグループをまとめることができます。
一方、以前からauで提供されている家族割では「離れて暮らす家族ともまとめられる」「家族間通話無料」「家族内国内SMS無料」という特徴があります。
つまり、家族割と家族割プラスは異なる割引サービスなので、家族割プラスを適用する場合は、家族割を継続しつつ家族割プラスを追加して申し込むイメージです。
家族割プラスはあくまで通信料金割引のみ提供しているサービスです。「家族割」+「家族割プラス」はそれぞれ申し込みが必要なのです。
ネットはauひかりでまとめてauスマートバリューをつかえばもっとお得に
auフラットプラン7プラスNを利用しているユーザーは対象となるauひかりなどの固定インターネットを利用している場合、基本料金から毎月1,000円割引されます。
上述した通り、対象SNSがカウントフリーと言えども、動画・音楽・GIFはカウントフリーの対象外となります。その時に有効活用したいのが固定インターネットです。自宅をWi-fi環境にしてしまえば、気になるタイムラインの動画・音楽などをデータ量を気にせず利用できるわけです。
すでにインターネットを利用しているけど他社のネットを利用しているユーザー、ネット環境はないけれど今後データ消費が増えていく見込みのユーザーはauスマートバリュー対象のインターネットへ切り替えて、お得に利用しましょう。
また、auスマートバリューはau回線それぞれに割引が適用されるため、利用回線が多い場合は通信コスト総額で損している可能性があります。
auひかりの詳細は関連記事をご確認ください。
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auフラットプラン7プラスN(2年契約N)へプラン変更するときの不明点まとめ
現在auを利用しているユーザーで「2年契約」をすでに適用している場合、auフラットプラン7プラスNへプラン変更する場合、いくつか不明な点が出てくるのではないかと思います。
例えば「プラン変更するタイミングで違約金は発生するのか?」とか、「更新期間のループは引き継がれるのか?」「その他の注意点は何か?」など。
「2年契約」から「2年契約N」へプランを変更する場合に、様々な不明点を私自身でauに直接確認をとってまとめていますので関連記事をぜひ参考にしてください。
関連記事:「auで「2年契約」から「2年契約N」へプラン変更する時の不明点をまとめます/今さら聞けない2年契約とは」