auのデータ量使い放題プラン「データMAX 4G LTE」は、2020年6月2日より提供されています。
データMAX 4G LTEは、月間データ量が無制限で利用できる上に、テザリング/データシェア/世界データ定額のデータ通信容量を合計30GBまで利用できるという特徴があります。
ここまでは、従来提供されていたauデータMAXプランProと似ていますが、データMAX 4G LTEでは、さらにテザリング/データシェア/世界データ定額を含む月間データ使用量が2GB以下だった場合、1,480円割引されるという点と、家族割プラス4人以上で2,020円割引されるという点でauデータMAXプランProより優れています。
なお、データMAX 4G LTE提供開始に伴い、2020年6月1日をもって、auデータMAXプランProは新規受付が終了となりました。
本記事では、データMAX 4G LTEの詳細について徹底的に解説します。
関連記事:「データMAX 5G/データMAX 5G Netflixパック/データMAX 5G ALL STARパックについて」
データMAX 4G LTEの概要
データMAX 4G LTEは、毎月データ量を無制限で利用できる点に加えて、テザリング/データシェア/世界データ定額が合計30GBまで高速通信で利用できる料金プランです。
もし、対象となる3つの通信が月間合計30GBを超過した場合は、テザリング/データシェア/世界データ定額の利用において通信速度が翌月1日まで送受信時最大128Kbpsに制限されます。
ただし、30GBを超過してもスマホやiPhoneで利用する通常のモバイルデータ通信は制限の対象にはなりません。
ここまでは、従来よりauで提供されていたauデータMAXプランProとほとんど変わりません。
データMAX 4G LTEでは、これらに加えてモバイルデータ通信/テザリング/データシェア/世界データ定額を含む月間データ使用量が2GB以下だった場合、基本料から1,480円割引されるという点が新たに追加されています。
月間2GB以下のデータ利用量だと自動的に1,480円割引されるという点は確かに魅力的ではあるものの、そこまでデータ利用量が少ないのであれば段階プラン「ピタットプラン 4G LTE」の方が良いのでは?という疑問も浮かんできます。
ピタットプラン 4G LTEとデータMAX 4G LTEの細かな料金比較は後ほど解説しますが、データ量をたくさん使う月と全く使わない月の波があるユーザーにとっては2GB以下の割引はありがたい追加ポイントと言えます。
一方で、「どうにか2GB以下の割引を受けたい!」と強く意識してしまうとどうしても窮屈な印象をうけます。
そう考えるよりも、データMAX 4G LTEはモバイルデータ通信が使い放題で思う存分楽しめる、というメリットの部分を生かしたほうが良いかもしれません。
データMAX 4G LTEの料金
それでは、ここからデータMAX 4G LTEの料金内訳を確認していきます。
基本料金(2年契約N適用時) |
7,480円 | ||
モバイルデータ通信/テザリング/データシェア/世界データ定額を含むデータ利用が2GB以下の場合 |
△1,480円 | ||
家族割プラス |
4人以上 | △2,020円 | |
3人 | △1,000円 | ||
2人 | △500円 | ||
auスマートバリュー |
△1,000円 | ||
スマホ応援割Ⅱ |
△1,000円×6ヶ月間 | ||
合計最安金額 |
対象通信2GB以下の場合 | 1,980円〜 | |
対象通信2GB超過の場合 | 3,460円〜 |
データMAX 4G LTEに2年契約Nを適用すると7,480円、2年契約N適用なしだと7,650円となります。
2年契約Nの金額差はわずか170円と微々たるものですが、2年契約Nの場合、解約金が1,000円と割安となるため、中長期的に利用するのであれば2年契約Nで組む方がおすすめです。
ここまでは従来のauデータMAXプランProと何ら変わりません。
データMAX 4G LTEでは、新たにモバイルデータ通信/テザリング/データシェア/世界データ定額を含む月間データ使用量が2GB以下の場合に1,480円割引されることと、家族割プラスで4名以上の場合に2,020円割引されるという点が新設されています。
ここが、auデータMAXプランProよりデータMAX 4G LTEが優れている点です。
さらに、これまでと同じく、auスマートバリュー適用で毎月1,000円割引、スマホ応援割Ⅱで1,000円割引が最大6ヶ月間適用されます。
ここまで全ての割引を適用して、対象データ通信の月間利用2GB以下は毎月1,980円〜、2GB超過時でも毎月3,460円〜利用できるようになりました。
ただし、通話料金やオプション料、機種代の割賦金などは別途加算されますのでご注意ください。
データMAX 4G LTEの通話定額2と通話定額ライト2について
毎月の通話が多い場合は「通話定額2」または「通話定額ライト2」に別途加入することで通話料を定額で抑えることができます。
通話定額2は、月額1,800円で対象の国内通話が24時間、定額で話し放題となるオプションです。
一方、通話定額ライト2は、月額800円で対象の国内通話1回あたり5分以内であれば何度でも話し放題となるオプションです。
ただし、通話定額ライト2の5分超過時、または通話オプションに加入しなかった場合の通話単価については基本的に30秒あたり20円となります。
しかし、「家族割」「au→自宅割(無料の場合)」をご利用の場合、5分を超過したり、通話オプションに加入していなくても通話料割引が適用されます。
なお、通話定額2、通話定額ライト2に加入すると、月額300円の「電話きほんパック」または月額400円の「電話きほんパック(V)」を無料で利用することができます。
電話きほんパックは、お留守番サービスEX、待ちうた、三者通話サービス、迷惑電話撃退サービスをひとつのパックにまとめた通話オプションサービスで、電話きほんパック(V)はさらにこれらの4サービスに加えて「割込通話」が利用できる通話オプションサービスです。
実は、この点、旧auデータMAXプランProで利用できる通話定額、通話定額ライトにはなかったサービスです。
利用料においては通話定額が1,700円、通話定額ライトが700円(通話定額ライト スタートキャンペーン適用で最初の1年間は500円)でした。
つまり、データMAX 4G LTEがauデータMAXプランProよりも2GB以下の割引や家族割プラスの拡充で有利ではありますが、通話オプションにおいてはauデータMAXプランProよりも100円ほど値上がりしているわけです。
とはいえ、わずか100円で留守番電話が無料で利用でき、さらに待ちうたや迷惑電話撃退をしてくれると考えれば非常に便利ではあります。
関連記事:「auの通話定額2/通話定額ライト2を徹底解説!」
データMAX 4G LTEは2年契約N対象プラン
さて、あらためて確認といったところですが、データMAX 4G LTEは2年契約Nの対象プランです。
2年契約Nとは、2年の定期契約有無の金額差が170円で、さらに2年定期契約時の解約金が1,000円に低減されるという仕組みの定期契約です。
もし、現在利用中の料金プランが旧2年契約のままであれば、いざ解約しようとした場合に解約金が9,500円発生してしまう可能性があります。
今後、auを継続利用、または解約を予定している、いずれにせよ2年契約N対象の料金プランに切り替えておくことで、万が一の負担を減らすことができるかもしれません。
2年契約Nの仕組みや注意点については別記事にまとめていますので、あわせてご確認ください。
関連記事:「auの新料金プラン「2年契約N」へ変更する時の注意点や不明点、疑問を解消する」
データMAX 4G LTEの通信速度制限について
auのデータMAX 4G LTEは、モバイルデータ通信を無制限で利用できる点が魅力的です。
しかし、ある一定以上の基準を超えると通信速度が制限される点に注意が必要です。
auのデータMAX 4G LTEでは、通信速度制限の基準について以下のように定められています。
※動画配信、ストリーミングサービスなどの、大量のデータ通信または長時間接続を伴うサービスをご利用の際、通信速度を制限致します。対象となるサービスは、当社ネットワークへの影響などを勘案し定めます。なお、通信の切断は行いません。
※一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限致します。
まぁ、一般的なウェブ、アプリ、動画視聴程度であればそうそう制限がかかることは無さそうですが、もしも、長時間の動画視聴や配信・オンラインゲームをプレイする場合などは制限がかかってしまう可能性があります。
明確に、何をどれくらい利用したら制限がかかるのか、制限がかかったらどれくらいで通常速度に戻るのか(解除されるのか)、については明示されていません。
あくまで、ネットワークへ与える影響を考慮してauが判断します。
データMAX 4G LTEとauデータMAXプランProを徹底比較!
それでは、ここから新しいデータMAX 4G LTEと、前身のauデータMAXプランProの料金を徹底的に比較していきます。
まず、データMAX 4G LTEとauデータMAXプランProの料金内訳は以下のとおりです。
データMAX 4G LTE | auデータMAXプランPro | ||
基本料金(2年契約N適用時) | 7,480円 | ||
家族割プラス | 4人以上 | △2,020円 | △1,000円 |
3人 | △1,000円 | ||
2人 | △500円 | ||
auスマートバリュー | △1,000円 | ||
スマホ応援割Ⅱ | △1,000円×6ヶ月 | ||
対象データ通信2GB以下の割引 | △1,480円 | なし | |
最安合計金額 | 1,980円〜 | 4,480円〜 |
データMAX 4G LTEがauデータMAXプランProよりも優れている点として「家族割プラス4名以上の割引が大きい」「対象データ通信2GB以下の場合の割引がある」というのが一目瞭然です。
一方で、上記の表には載せていませんが、データMAX 4G LTEの通話オプションは、通話定額2が1,800円、通話定額ライト2が800円なのに対して、auデータMAXプランProだと通話定額が1,700円、通話定額ライトが700円(通話定額ライト スタートキャンペーンで最大12カ月間は500円で利用可能)となっており、auデータMAXプランProのほうが通話オプションが100円割安です。
つまり、もしも現在auデータMAXプランProを契約中のユーザーで、家族割プラス対象回線が4回線以上ある、または月によってモバイルデータ通信/テザリング/データシェア/世界データ定額の合計利用が2GB以下となる場合があるのであれば、データMAX 4G LTEに切り替えた方がお得になる可能性が高いです。
一方、家族割プラス対象回線が3人以内、月間データ量は2GBを確実に超過して、かつ通話オプションを契約している、といった場合はauデータMAXプランProで現状維持の方が安い可能性があります。
データMAX 4G LTEとピタットプラン 4G LTE(新auピタットプランN)を徹底比較!
では、次に現在提供中のピタットプラン 4G LTEとデータMAX 4G LTEの料金を比較します。
まず、データMAX 4G LTEの料金内訳をおさらいします。
データMAX 4G LTE | |||
月間データ利用 | 無制限 | ||
基本料金(2年契約N適用時) |
7,480円 | ||
モバイルデータ通信/テザリング/データシェア/世界データ定額を含むデータ利用が2GB以下の場合 |
△1,480円 | ||
家族割プラス |
4人以上 | △2,020円 | |
3人 | △1,000円 | ||
2人 | △500円 | ||
auスマートバリュー |
△1,000円 | ||
スマホ応援割Ⅱ |
△1,000円×6ヶ月間 | ||
合計最安金額 |
対象通信2GB以下の場合 | 1,980円〜 | |
対象通信2GB超過の場合 | 3,460円〜 |
次に、ピタットプラン 4G LTEの料金内訳は以下のとおりです。
ピタットプラン 4G LTE | ||||
月間データ利用 | 〜1GB | 〜4GB | 〜7GB | |
基本料金(2年契約N適用時) | 2,980円 | 4,480円 | 5,980円 | |
データ量2GB以下の割引 | なし | |||
家族割プラス | 3人以上 | △1,000円 | ||
2人 | △500円 | |||
auスマートバリュー | なし | △500円 | ||
スマホ応援割Ⅱ | なし | |||
合計最安金額 | 1,980円〜 | 2,980円〜 | 4,480円〜 |
前提として、ピタットプラン 4G LTEは段階制プラン、データMAX 4G LTEは定額プランという点において、ユーザーの利用状況/契約内容によって金額が異なるため、横並びに比較するのは難しいところです。
ただ、それでもデータMAX 4G LTEは「データ量2GB以下の場合に割引がある」「家族割プラスを4名以上の割引額が大きい」「auスマートバリューの割引額が大きい」「スマホ応援割Ⅱを適用できる」という点でピタットプラン 4G LTEよりも優れています。
あえておすすめの例を挙げるとするならば、毎月のデータ量が7GB以上欲しい方は迷わず使い放題のデータMAX 4G LTEがおすすめです。
速度制限を気にせず使える、というのは金額で比較できない価値があるためです。
また、家族割プラス対象者が4人以上いて、かつauスマートバリューとスマホ応援割Ⅱが適用できるユーザーもデータMAX 4G LTEがおすすめです。
これらの割引が適用できれば、仮にデータ量2GB以下の割引が適用できなくとも、最安3,460円〜利用することができるので、ピタットプラン 4G LTEで4GB超過した時よりも金額が安くなります。
さらに、データ量を無制限で使える、という安心感もあります。
総じて、データMAX 4G LTEをおすすめできるポイントとしては、やはりデータ量を気にせず使える安心感であり、ピタットプラン 4G LTEのように「あと何GB利用できるかな?」というような神経を使わないで良い点が優れている点です。
プラン変更を検討しているのですが、以下の点が不安です。
1.動画配信やストリーミングは速度が制限されるとのことですが、対象サービスはどれでしょうか。また制限速度はどの程度でしょうか。対象サービスによって制限速度に違いはあるでしょうか。
2.一定期間内に大量のデータ通信があった場合、混雑する時間帯の速度を制限するとのことですが、一定期間とは何日でしょうか。大量のデータ通信に該当する容量は何GBでしょうか。混雑する時間帯とは何時から何時まででしょうか。
これらの詳細がわからないと、自分の使い方で問題なく使えるのか制限が厳しく使い物にならないのかが判断できないため、とても困っています。
何か少しでも分かることがありましたら、教えていただけると幸いです。
nanashiさんコメントありがとうございます。
いただいたご質問内容をそのままauサポートへ問い合わせてみました。
以下、回答内容です。
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データMAX4GLTEについてご不安かと思います。
複数のご質問のため、順番にご案内いたします。
・特定のサービス、アプリが対象ということはございません。
・動画配信やストリーミングサービスのすべてが対象となります。
・また、速度制限がかかっている時の通信128kbpsとなります。この速度はサービスにより違いはございません。
・無線環境・混雑状況によっては夕方の時間帯・在宅ワークの集中など多くの人数が通信を利用するタイミングでは一時的に遅くなる可能性がございます。
こちらの詳細については、ネットワークの状況によっても変わるため具体的な内容はお答えできず、大変恐れ入りますが、何卒ご容赦ください。
・また速度制限の解除時期についても大変申し訳ございませんが、回答は差し控えさせていただいております。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
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今回の質問で、速度規制後の通信速度は128Kbpsまで低速するという点は明確となりました。
しかし、それ以外の点(どのサービスが、どれくらい、いつごろ、など)は一切明確な回答を得られず、ブラックボックスのままでした。。
ちなみに、SNSで制限がかかった方の声を探してみると、
やはり夕方〜未明の時間帯が多く散見されますね。
少しでも参考になれば幸いです。
よろしくお願いします。