auデータMAXプランProは、データ通信を無制限で利用できる料金プランです。
大容量通信を利用できるスマホ向け料金プランとして、ドコモの「ギガホ」や、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」が対抗プランとしてすでに登場しており、一部サービスのデータカウントフリーや、超過後も1Mbpsで利用できるなどの特徴がありますが、いずれもデータ量の上限が設定されています。
auのデータMAXプランProは、データ量の上限を撤廃し、毎月無制限で思う存分コンテンツを楽しむことができるのが他キャリアにはない大きなメリットです。
本記事では、auデータMAXプランProの特徴、料金の仕組みや注意点、他プランとの比較などの詳細を解説していきます。
※auデータMAXプランProは2020年6月1日に新規受付終了しました。
6月2日以降は、データMAX 4G LTEがデータ量使い放題プランとして提供されています。→auのデータ量使い放題プラン「データMAX 4G LTE」を徹底解説!
auデータMAXプランProの特徴
auデータMAXプランProは、毎月のデータ量を無制限で利用できるプランです。
ドコモ、ソフトバンクには、データ量無制限で利用できるプランは存在せず、auが唯一データ量使い放題の料金プランを提供しています。
ただ、データ量無制限の対象となるのはスマホで直接データ通信を利用する場合のみで、本プラン契約回線からテザリング通信、データシェア、国際ローミングを利用する場合は毎月の上限が20GBまでと制限されています。
20GBを超過した場合は、速度規制がかかり、月末までは低速で通信しなければなりません。
しかし、2020年2月1日以降は、これらの20GBに10GB増量され、合計30GBまで利用できるように変更されます。
また、データ量使い放題ではあるものの、大容量の通信を長時間利用していると、速度制限される点があるため注意しておきましょう。
auの電波は、電波塔を通じて近隣エリアのauユーザーと共有して利用するイメージです。誰かが独占的に大容量通信を利用すれば、他のユーザーの通信に迷惑をかけてしまいかねません。
こういった影響を抑止するため、大容量通信を長時間利用してネットワークに悪影響を及ぼしているとauが判断した場合に限り、通信速度を規制されます。
とはいっても、YouTubeの閲覧を楽しんだり、ゲームアプリをダウンロードするなどの一般的な利用方法であれば、速度規制をかけられることはありませんので、特に気にする必要もないでしょう。
auデータMAXプランProの料金の仕組み
ここからは、auデータMAXプランProの基本料金について理解を深めていきましょう。
auデータMAXプランProの基本料金は、2年契約N適用時は8,980円で、定期契約を適用しない場合は9,150円です。→2年契約Nの詳細はこちら
この金額でデータ通信は無制限使い放題となりますが、通話料は利用した分、別途加算されます。
この基本料金に各割引を適用して、最安プランを組み立てていくイメージです。
主な基本料金の割引は、以下3タイプです。
割引名称 | 割引金額 | 詳細 |
auスマートバリュー | △1,000円 | KDDI指定のインターネットを契約し、割引適用 |
家族割プラス | △1,000円(3人以上加入) | 同一住所に住んでいるau利用中の家族とグループを形成すると、家族回線数に応じて割引 |
△500円(2人加入) | ||
スマホ応援割Ⅱ | △1,000円(6か月間) | 新規契約または機種変更と同時に対象プランに加入することで最大6か月間毎月1,000円割引 |
割引適用のうち、スマホ応援割Ⅱは、端末購入が条件ですから比較的にクリアしやすい割引ですが、6か月間しか適用されないのは残念なところです。
また、家族割プラスは同一住所に住む家族がauを利用し、なおかつ3名以上でなければ割引を満額適用できないため、世帯事情によっては条件クリアが厳しいケースもあるかもしれません。
さらに、auスマートバリューはKDDI指定のインターネット契約が条件となっています。
従来のauスマートバリューは、インターネットを契約している同一住所に住むauユーザーの家族とのみ割引を適用できる、という条件でしたが、2019年12月20日以降より受付条件が緩和され、auデータMAXプランProを含む2年契約N対象のスマホ向けプランを契約している家族であれば、住所が異なる家族でも加入できるようになりました。
例えば、実家にauひかりがあれば、単身で引っ越す学生や、単身赴任のお父様もauスマートバリューを適用できるようになります。
全ての割引条件を満たすのは、ややハードルが高いかもしれませんが、割引をうまく活用することでauデータMAXプランProを割安で利用できるのは確かです。
もう一度おさらいですが、auデータMAXプランProは、2年契約N適用時8,980円、定期契約なしだと9,150円です。
auスマートバリュー、家族割プラス、スマホ応援割Ⅱの3つ全ての条件を満たすと割引額は合計で最大3,000円となります。
auデータMAXプランPro2年契約N適用時に3つの割引を全て加味すると、最安5,980円から利用できます。
ただし、これらの基本料金に通話料や端末分割金やオプション費用は別途発生しますので、ご注意ください。
また、利用者が25歳以下であれば、2019年11月1日以降は「auの学割」が適用でき、auデータMAXプランProに各割引+学割適用でさらに安く、最安4,580円から利用できます。
2020年2月1日以降のauデータMAXプランProについて
2020年2月1日以降、auデータプランMAXプランProの基本料金が毎月1,500円安くなることに加えて、テザリング・データシェア・国際ローミング通信利用時のデータ上限が20GBから10GB増量し、毎月30GB利用可能に変更されます。
2020年1月31日までの基本料金は、2年契約N適用時8,980円、定期契約しない場合は9,150円です。
2月1日以降はこの金額から毎月1,500円値下がりし、2年契約N適用時7,480円、定期契約しない場合は7,650円へ変更されます。
中には2020年1月31日以前より、すでにauデータMAXプランProを契約中のユーザーがいらっしゃるかもしれませんが、この場合は、2020年2月以降は値下がり後の請求に自動移行しますので変更手続きは不要です。
が、2019年7月26日から2019年9月30日の短期間で受付されていたauデータMAXプランを契約しているユーザーは、2020年2月以降はauデータMAXプランProに自動移行されませんので注意しておきたいところです。
もし、auデータMAXプラン適用中のユーザーは、2020年2月以降のauデータMAXプランProの方が圧倒的に料金スペックがお得なので、早めに切り替え手続きを進めましょう。
auデータMAXプランProの注意点
auデータMAXプランの注意点について確認していきます。
データ通信使い放題が売りの本プランですが、一定条件に該当すると通信速度を制限される場合があるため注意が必要です。
以下、au公式サイトより転載しています。
- 動画配信、ストリーミングサービスなどの、大量のデータ通信または長時間接続をともなうサービスをご利用の際、通信速度を制限致します。対象となるサービスは、当社ネットワークへの影響などを勘案し定めます。なお、通信の切断は行いません。
(一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限致します。)
テザリング、データシェア、世界データ定額でデータ通信をご利用の場合、データ容量の上限は合計20GBです。(世界データ定額のご利用には、別途利用料がかかります)20GBを超えた場合、テザリング、データシェア、世界データ定額の通信速度が送受信最大128kbpsとなります(通信速度の制限は、翌月1日に順次解除されます)
通信速度規制をかけられるケースとしては、あくまでauのネットワークへ悪い影響を与えた場合にのみ適用されることとなり、それに至るまでは一般的ではない大容量の通信を長時間利用しなければなりません。
例えば、長時間の動画配信や、大容量のクラウドデータをアップロードまたはダウンロードする場合などは少し注意が必要かもしれません。
一方で、一般的な動画ストリーミング再生、ゲームアプリの利用などであれば、速度規制をかけられることは極めて考えにくいです。
auデータMAXプランProとauデータMAX Netflixパックの選び方
auの悩みの種として、データ量使い放題プランが2種類存在する点が挙げられます。
今回ご紹介しているauデータMAXプランProと、もうひとつはauデータMAXプランNetflixパックです。
双方のプランは共通して、データ量使い放題プランではあるもののサービス内容と料金スペックにやや差があります。
まず最初にサービス内容についてですが、auデータMAXプランProはデータ量使い放題かつテザリング、データシェア、国際ローミング通信が30GB(2020年2月以降)まで高速通信で利用できるというのが特徴です。
一方、auデータMAXプランNetflixパックは同じくデータ量使い放題でありながら、話題の動画サービス「Netflix(ベーシックプラン)」が料金プランにパックとして組み込まれているので、割安で動画コンテンツも楽しめます。ただ、テザリング、データシェア、国際ローミング通信は2GBまでしか高速通信で利用できないという特徴があります。
次に、料金スペックを比較してみます。
auデータMAXプランPro(2020年2月1日以降) | auデータMAXプランNetflixパック | |
基本料金(2年契約N適用時) | 7,480円 | 7,880円 |
auスマートバリュー | △1,000円 | △1,000円 |
家族割プラス | △1,000円(3人以上)または△500円(2人の場合) | △1,000円(2人以上) |
スマホ応援割Ⅱ | △1,000円(6か月間) | △1,000円(6か月間) |
合計金額 | 4,480円~ | 4,880円~ |
上記の通り、2020年2月1日以降は各種割引を全て満たした場合、auデータMAXプランProの方が毎月400円ほど安く利用できます。
ですが、家族割プラスでは人数カウントの違いがあり、同一住所に住む家族が2名の場合は、auデータMAXプランProの割引額が500円ほど劣ることになるため、auデータMAXプランNetflixパックを選択したほうが毎月100円安いです。
つまり、auデータMAXプランProとauデータMAXプランNetflixパックの2択で悩む場合は、家族割プラスが2名の場合、またはネットフリックスを楽しみたいならauデータMAXプランNetflixパック、それ以外はauデータMAXプランProという選び方が一番おすすめです。
関連記事:「auスマートバリューの詳細」「家族割プラスの詳細」
データ量使い放題ならインターネット契約は必要ない?
auデータMAXプランProはデータ量使い放題なので、別途インターネット回線を利用しなくても快適に過ごすことができるのではないか、という考えが浮かんでくるかもしれません。
もちろん、使い方によっては自宅の固定インターネットやモバイルWiFiなどを契約せずに利用することは可能です。
しかし、それはスマホの利用用途によって状況が変わります。
例えば、iPhoneのiOSをバージョンアップする時は、WiFiなどのインターネット環境がなければ実施することができません。
また、スマホは無線でデータ通信を行う仕組みのため、どうしても固定光回線の通信速度に劣ることが多く、スマホのゲームアプリでネット対戦を行う場合や、高画質の動画をストリーミング再生する場合は、若干のタイムラグが生じてしまいかねません。
さらに、スマホのデータ通信でYoutubeなどを用いて動画配信を行う場合は、高容量・長時間通信が起因して、au側に速度規制をかけられてしまう恐れもあります。
このようなケースを考えると、光回線インターネットを利用したほうが圧倒的に快適なのは言うまでもなく、auデータMAXプランPro利用者であっても、ネット環境は欠かせないでしょう。
もし、インターネットを利用する場合は、auスマートバリューで1回線当たり毎月最大1,000円の割引が適用できる光回線の「auひかり」を利用し、ネット環境を整えた方がメリットが大きいです。
関連記事:「auひかりを契約するメリットとデメリットを徹底解説!」